皆さんは6歳臼歯(第一大臼歯)についてはご存知ですか?名前の通り、6歳前後に出てくる永久歯で、歯の頭も大きく歯の根もしっかりしていて、将来かみ合わせにとても重要な歯です。しかし成人の方で、虫歯の治療経験のある方のほとんどがこの6歳臼歯が虫歯になっており、また早期に抜歯されているケースが多く見られます。みなさんもお口の中を鏡で見てみて下さい。親知らずがある方は奥から3番目の歯、ない方は2番目の歯です。銀歯が入っていたり、何か治療した形跡はありませんか?
虫歯が全くない方のレントゲン写真
虫歯の治療経験の少ない方のレントゲン写真
大きな虫歯を放置していた方のレントゲン写真
虫歯治療の経験の多い方のレントゲン写真
虫歯の治療経験の少ない方も多い方も共通して言えることは、6歳臼歯が治療されており、またこの歯の治療回数も多く、さらに治療の程度も大きくなっているということです。
なぜ?この6歳臼歯だけが特に悪くなるのでしょう?理由はいくつか考えられます。
お子さん(3歳)のお口の中(全て乳歯)
(1)6歳臼歯は乳歯が生えかわる歯でなく、新たに乳歯の奥から生えてくる歯なので生え始めが気づきにくい。
永久歯は乳歯が抜けてその下から出てくるイメージを持っていらっしゃる方が多いと思いますが、この6歳臼歯とその奥の歯とさらにその奥の歯(親知らず)は生えかわるのではなく、突然出てくる歯なのです。
生えかわる歯でしたら、乳歯が抜けてお子さん自身も親御さん達も下から出てくる歯に注目するのですが・・・つまり本人も気づかぬ内に出てくることが多いのです。さらに乳歯だけでも仕上磨きが難しいのにさらに奥の歯になるので、虫歯になる率が高くなってしまうのです。
(2)生え始める時期に親御さん達が、仕上磨きをやめてしまうケースが多い。
6歳臼歯が出てくる時期が、だいたい小学生になる時期と重なります。これまできっちりと仕上げ磨きをしてあげていた親御さん達が、お子さんがもう小学生ということで何か区切りをつけて仕上磨きを止めてしまうことが多いのです。
(3)6歳臼歯の咬合面(かむ面)の凹凸が大きくて、食べかすが詰まりやすい。
ご覧のように歯の凹凸が大きくてこの溝の部分に食べかすが詰まってしまい、取り残してしまうケースが多いので、この溝の部分から虫歯になりやすいのです。

写真のように溝の部分を予防的に埋めてあげる処置(シーラント)をしてあげるとかなりの確率で虫歯を予防することが可能になります。
(4)永久歯といってもまだまだ未熟な歯なので、虫歯になりやすい。
この子は6歳臼歯がまだ完全に出ていないのに、すでに溝にそって虫歯になってきています。永久歯と言えども、私たち大人の永久歯に比べてまだまだ未成熟なのです。私たち大人の永久歯を“竹”と例えるなら、生えたての永久歯は“竹の子”みたいなものなのです。
虫歯の多い方でも少ない方でも共通しているのは、この6歳臼歯が虫歯になり治療を繰り返しているということです。
特に、今まで歯に悩まされていた方で、自分の子供だけにはそんな思いをさせたくないと考えておられる親御さん達は、まずお子さんの6歳臼歯を守ってあげて下さい。











